シアトル生活はじめました

20年以上すんだ東海岸から西海岸に引っ越してきました。MicrosoftのUniversal Storeで働いてます。

LTspiceで電気の勉強(シリーズ#2)

並列の抵抗はどうなるかな?

昨日の最後に作った回路は二つの抵抗を直列につないだ。

今日はその二つの抵抗を並列につないでみた。

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さっそくシミュレーションを実行

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bとラベルを付けたところの電圧は電源電圧と同じ1.5ボルト。このラベルの線は抵抗R1に繋がってるけど、R2に繋がっている線も同じ1.5ボルトだった。

これは「並列回路だと、それぞれの抵抗にかかる電圧は同じ」ってことを表してる。

次に電流を見てみる

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二つの抵抗R1とR2で流れる電流は同じで、大体1アンペア(グラフでは赤線が青線に被ってるから分かりにくいけど両方とも同じ)

これってどういうこと?

オームの法則、I=V/R だけど、1.5オームの抵抗が二つ並列に並んでいるときは単純に足し算しちゃダメだったよね。単純に足してもいいのは直列の時だけ。

ちょっとややこしい計算をして二つが合わさった抵抗(合成抵抗という)を出さないといけなかった。でも、このややこしい計算もなれると単純。

言葉でいうと、「R1の逆数とR2の逆数の合計の逆数」でいいと思う。

やってみよう

R1は1.5オームだから、その逆数は1/1.5。R2も同じで、逆数は1/1.5

二つを足すと、分母が同じなんで分子を足して、2/1.5

これの逆数は・・分母と分子をひっくり返すだけ。なんで1.5/2、つまり0.75(もしくは3/4と考えた方が簡単かも)。

これで並列に繋がれたR1とR2の合成抵抗が0.75オームだと分かった。

じゃぁ、この合成抵抗があるセクションで流れる電流はというと

I=V/R から I= 1.5ボルト/0.75オーム、つまり2アンペアとなる。

2アンペアの電流が二つの、同じ値の抵抗に流れるんで、電流は均等に分かれるからR1とR2にそれぞれ1アンペアづつ流れる。

抵抗が違ったらどうなる?

R1とR2が同じ大きさの抵抗だったから計算も簡単だってけど、違うときはどうやってそれぞれの電流の値を出すんだろ?

R2の抵抗を増やして、またシミュレーションしてみる。

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お、今回はR1とR2に流れる電流が違う!パッと見で、R1(抵抗が1.5オームの方)に多めに電流が流れている。R2の抵抗は3.0なんで、より流れにくい、だから電流も少な目。なるほど、これは意味を成す。

数値としては

I(R1) 1アンペア

I(R2)0.5アンペア

でした。

まずは合成抵抗を出す

R1の抵抗の逆数は1/1.5

R2の抵抗の逆数は1/3.0

足すと 3/3になって、それの逆数もやっぱり3/3。つまりは合成抵抗はすっきり1オーム。

I=V/R だから I=1.5ボルト/1。ということは回路全体の電流は1.5アンペア。

さて、R1とR2に流れる電流だけど、そういえば電圧は並列の場合は同じだから、R1の抵抗器単体にかかる電圧も1.5ボルト。R1の抵抗の値は自分で当然わかってる(自分で1.5オームのを選んだわけだから・・・)。VとRがわかってるから

I=V/Rより、1.5ボルト/1.5オームで、答えは1アンペア。LTspiceのシミュレーション結果と同じ。

R2はどうか? やはりI=V/Rから、1.5ボルト/3オーム、答えは0.5アンペア。これもLTspiceの言う通り。

ちなみに、調べてみたら「キルヒホッフの第一法則」ってのがあって、これはつまりは電流が枝分かれしたそれぞれの電流を合計したら、もとの電流と同じ値になるよ、ってことらしい。