シアトル生活はじめました

20年以上すんだ東海岸から西海岸に引っ越してきました。MicrosoftのUniversal Storeで働いてます。

2017年シアトル、どこで何をどうやって釣ったか - サーモン編

今年釣り始めた魚

シアトルに4年目の今年、いつものトラウト(ニジマス)以外にも新しい魚に挑戦しました。

  • サーモン
  • カレイ・ヒラメ、その他のボトムフィッシュ
  • イカ
  • スチールヘッド
  • クラッピー

それぞれについて分かった範囲で情報を紹介します。

書いてたら長くなったので、とりあえず今回はサーモン編として区切りました。

サーモン

今年の最大の目標はサーモンでした。去年の2016年は春夏は湖で、ストック(放流)されたトラウトを釣って楽しんでたんだけど、秋以降サーモンを狙って頑張りましたが結局1匹も釣れず。今年2017年は、最低でも1匹ぐらいは釣りたいと思ってましたが結果は:

  • キングサーモン2匹(うち1匹はリリース)
  • ピンクサーモン4匹
  • アトランティックサーモン3匹
  • シルバー(コホ)サーモン0匹

目標達成したので嬉しいです!

キングサーモン

キングですよ、キング!王様!

「網が折れた」とか「20分格闘した」とかいろいろ聞いてたんで、釣れた時のうれしさといったら!

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サイズ的には割と小物で、それでも9.5パウンド。キッチンシンクにギリで収まるぐらい。

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バスやトラウトがヒットしたときの感覚が「グイっ!」って感じだとすると、サーモンは「ドカーン!」って感じでした!竿がグイッーって曲がって、リールから糸が「ジ~!!」って出ていくあの感じ。中毒性高し。

難点は率が悪い。1週間毎日通ってもアタリは数回。手ぶらで帰るのがデフォルト設定。

さらに、海で釣る場合はワシントン州は「返しのないハリ」しか使えません。バレやすいし、バレます。

しかし!一匹釣れるとしばらくは家族でサーモンを楽しめます。

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なんといってもご飯と合いますから!

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場所

キングが釣れたのは、EdmondsのPublic Fishing Pierで、下の矢印の部分。駐車スペースは赤枠のあたりですが、いっぱいの時はストリートパーキングになります。

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釣りがしやすいように設計されてます。

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海に向かって思いっきり投げれるのでそれだけでもストレス発散!

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時期

夏の暑い時期に海で釣れます。まずはキングサーモンがやってくる、って感じです。7月と8月の頭は海、次第に川に入ってくる、という感じでしょうか。海もシアトルの場合はPuget Soundという入江の北の方からだんだんとやってくる感じみたいです。まだまだ私も勉強中です。Edmondsに限って言えば7月8月は時期です。

注意:ここでいう時期は「魚がいる時期」という意味で、ワシントン州で合法的に釣れるシーズンは毎年変わるのでWashington Department of Fish & Wildlife (WDFW)のレギュレーションを読みましょう。

釣具屋さんにいくと必ずパンフレットが置いてます。発行日は確か毎年7月1日、という中途半端な時期にでます。おそらくサーモンなどの管理の上でそういうタイミングなんでしょう。

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時間

私が釣ったのは朝(しかも平日で仕事がある日)でしたが、基本的には一日中釣れるようです。夕方も良いようです。どうやら時間よりも大切なのは干満のタイミングのようで、満潮の前後合わせた3,4時間ぐらいが最も良い、ということらしいです。

特に満潮に向かう時間帯は餌の小魚も岸に押し寄せてくるということで、それを狙ったサーモンも一緒に来る、ということだそうです。

あと、Slackタイドといって、潮がちょうど折り返すタイミングも良く釣れるということです。

道具

このエントリーで紹介したベイトリールと9.6フィードのミディアムアクションの竿をメインに使いました。

実は、先っぽ20センチぐらいが折れてしまって、短めになってしまってたんですが、釣れる時は釣れますね。ちなみに、折れたピースはOkumaに連絡して別途送ってもらいました。下は新品のピースと折れたピース。

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ベイトリールの使い方はこの夏で体得しました。いやぁ、いいですね。今はベイトリールメインで時々スピニングリールです。

ルアーはBuzz Bombの4インチ。これ以外にも緑色と青を使いました。青を投げてる人、多かったです。

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これ以外にもショップでお勧めされて、何度かアタックがあったのが、Point Wilson のDart、別名「ろうそく」です。これはBuzz Bombに慣れてると、思ったよりも早く沈みます(キャストして二度とその姿を見なかった、ってこともあります・・・)。なので注意しましょう。

 どちらにしろ、シアトル(ワシントン州)は海の場合、ルアーにもともと付いてくるトレブルフック(三つの針)は禁止なので、シングルフックの返し無し、に変更しましょう。

他にもスプーンを投げてる人もいましたが少数派です。すくなくともPierから丘っぱりで釣るならある程度遠投できないと釣れないようです。(ただし、すぐ足元を泳いでいるサーモンも見たんで、足元をジグで、という方法でも行けるかもしれません)

釣り方

とりあえず、出来るだけ遠くに投げます。そして、キングサーモンは海底近くにいるらしいので、勇気をもってルアーが沈むのをカウントしながら待ちます(その代わり、ルアーはしょっちゅう根がかりしますけどね。)

Buzz Bombの場合は、巻いてる時ではなく、ラインを緩めた時に独特の、泳ぐような沈み方をするのが重要です。ですから基本はジギングと同じ動きで大丈夫です。

アタリがあったら、合わせて針を魚に引っかかるのを祈ります。かかったら竿を立てて、絶対に緩めてはいけません。合わせでルアーがすっぽ抜けて涙目ってのが多いみたいで、私も何度かありました。仕方ないですね。あと、しばらくかかってたのにバレてしまう、ってのもしょっちゅう見ました。

ルアーと針が小さめだと外れにくいらしいです。首を振っても取れにくいから、という理屈らしい。ただ、あまり小さいとアピールも小さいし、合わせで失敗する可能性も上がるし、その辺りが釣りの面白さんなんだと思います。

 ランディングの仕方

これは、現地に行くまで知らなかったんですが、なんとカニ用の網を使います。釣れた時の様子を動画で撮ってもらってましたんで、YouTubeにアップしました。

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ところで、釣り場の様子(文化?)ですが、みんなめっちゃ親切です。この動画も、見ず知らずの人がとってスマフォに送ってくれました。上手な人達がいろいろとアドバイスをくれながら手伝ってくれます。ちなみに、この網もおじさんのもので、持っている人が頼んでもないのに貸してくれます。

このサーモンはメスで、たっぷり卵を持ってました。お礼におじさんに卵を譲ったら喜んでもって行ってましたね(後日、日本では不作でイクラが高値で取引されていると後で知りました)。

来年の目標

来年もキング、釣るよ~!そうだな~、目標は10パウンドオーバーで、2匹!

ピングサーモン 

ピンクサーモンは2年に一度だけ川に帰ってきます。今年2017年なので次のシーズンは2019年です。来年は釣れません。

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日本語ではカラフトマス、と呼ばれる魚で、遡上して産卵期になると背中が盛り上がってきて、英語では「Humpy」とも呼ばれます。ちなみにHumpyになってくると味も落ちてくるらしいです。

海でも十分釣れるらしいですが、私は川で釣りました。

ピンクサーモンは比較的簡単に釣れるらしいく、しかも2年に一度の遡上は、年にもよりますが、数百万という数で帰ってくるらしいので確率も高いでしょう。

ただし、2015年の産卵がいまいちだったらしく、2017年のリターンは少なかったそうで、十分な産卵を確保するために2017年は早めにシーズンが終わりました。

場所

4匹とも、Snohomish川でした。この辺りに「Irving Lawson Access Area」という場所があります。駐車スペースは10台ぐらい停められるかな。田舎なんでいくらでも停めるところはあります。

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川沿いのトレイルを歩くと、さらに川へのアクセスが4,5か所あります。潮の影響をやや受けますのでTide schedule を参考に時間を選ぶのがいいでしょう。

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あとは、釣れなかったけどSnohomish川のもっと下流。ここは潮の満ち引きの影響を思いっきり受けます。たぶん、大雨の後の満潮時などは遡上してくるんじゃないかな。

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Snohomish川とその支流はピンクサーモンだけでなく他の全てのサーモンが釣れます。

時期

私は9月に入ってから、遡上してくるピンクサーモンを川で狙いましたが、海でも釣れるはずです。

ただし、9月の中頃に突然ピンクサーモンのシーズンが終わってしまいました。こんな感じでサイトにルールの更新がでます。

WDFW FISHING RULE CHANGE: Snohomish, Skykomish and Snoqualmie rivers to close to pink salmon fishing

なので、釣りに行く日は必ずWDFWの最新情報をチェックすることをお勧めします。

時間

このポイントの場合、潮の干満でアクセスが極端に変化します。場所にもよりますが満潮の時は岸がほとんど無くなってしまいますし、逆に干潮の時は良い感じのビーチが現れたりします。

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また、満潮になろうとしている時は、下流だと逆流するみたいに川を水が上って行きますし、干潮に向かうときは水が勢いを増して海に向かいます。釣りのスタイルによっては向き不向きがあるでしょう。例えば、ドリフティングで餌を流したいなら流れがある時間帯がいいし、ジグなどなら時間帯はあまり関係ありません。

道具

キングサーモンとほぼ同じですが、メインラインは10パウンドテストに落としました。というのもピンクサーモンは型がそもそもそんなに大きくないので。ちなみにキングサーモンは12パウンドテストだったんですが、上手な人に、最低15パウンドテストにした方がよい、と言われました。来年からは15パウンドテストで行きます。

そういえば、中学1年ぐらいの男の子が15パウンドのキングを釣ってました。

ルアーは定番らしいのですが、ピンクのイカみたいなジグです。

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95%の人がこれを使ってます。

 

根がかりしてよく無くすので、最低5個ぐらいは持っていきたいです。

ピンクサーモンはとりあえずこれだけで十分。

釣り方

ジギングです。投げたら、沈むのを待って、ぴょんぴょんって感じになるようにジグしながらリールインします。アタリは結構はっきりと分かりますので、普通に合わせます。

ちなにに川釣りの場合はハリの返しはあってもいいです。多少はずれにくくなりますから落ち着いてランディングできます。ただ、川は障害物が多くて一度、倒木の下に潜り込まれて苦労しました。なんで、駆け引きを楽しみたい気もしますが、一気に巻き取った方が無難かもしれません。

4匹ともメスということで卵も取れました。奥さんにイクラにしてもらっておいしく頂きました。

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ランディングの仕方

川の場合はズリズリっとビーチに引っ張ってきて、足で水に戻らないようにするだけで十分です。ピンクサーモンはそんなに大きくないし、川辺なのでちょっとぐらい暴れても対処できます。

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来年の目標

来年は来ませんね・・・2019年にたくさん帰ってくることを期待。

アトランティックサーモン

これは番外編です。名前の通り、アトランティック=大西洋のサーモン。普段はパシフィック=太平洋にはいません。なぜか?

事件があったからです。

www.npr.org

これ、結構重大な事件で、養殖のアトランティックサーモンが推定10万匹、逃げちゃったんです。生態系への影響が心配です。

そこで、WDFDも緊急に、すべてのアングラー(釣り人)に呼び掛けて、制限無しで釣り上げてくれ(駆除してくれ)ということになり、私も行ってきました。

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アトランティックサーモンは今回限りなので将来的に参考にはなりませんが、一応どこでどうやって釣ったかの情報を載せときます。

場所

サーモンが脱走した島の真向かいにあるのがAnacortesという町。そこにWashington公園というパークがあって、そこに良い感じのビーチがありました。

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時間、道具、釣り方

釣り方に関してはキングサーモンとまったく同じ方法でやりました。Buzz Bomb がやはり扱いやすくて良かったですね。

ハリは返しなしでやりましたが、そのせいか、一度ドカーンと来て合わせて格闘してたんですが、スポっと抜けてしまいました。残念~。

それでも3日いって、3匹なので楽しかったです。

フィレにして、食べきれない分は冷凍。

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結局家族で全部は食べられなかったので、お腹を空かせた日本人留学生の友達や知り合いを呼んで、オクトーバー・サーモン・フェスと名付けてパーティーして全部食べちゃいました。

シルバーサーモン(コホ・サーモン)

シルバーはまだ釣れません。海と川の両方を試しました。海の場合、ボートがあるならEdmondsの沖で大量に釣れる時期があったんですがね。川でもジャンプしてるのを何度も見たので釣れると思ったんですが、うまく行きませんでした。来年釣れるといいな。

道具

シルバーの定番として Dick Niteというのがあります。私もこれでかなり頑張ったんですが、アタリすらありませんでした。

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このルアーはちいさなスプーンでとても軽いので、川の流れに任せてドリフトさせたり、オモリをつけてプランキングしたりと色々できます。

これを使ってる人の多くは、軽めのオモリをつけて普通にリールインしてました。

サーモンはかかりませんでしたが、このサイズなので可愛いニジマスが食ってくれました。

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ところでコホサーモンを狙って川で釣っていたら、ピンクサーモン(と思われる)の群れに遭遇しました。どうやら産卵をしているのでは、と思うのですがこんなに浅瀬なのかなとも思うし、よく分かりません。

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川釣りに便利なオモリ

ちなみに、オモリですが、ドリフティングで川底に根がかりしにくいようになっているSlinkyというタイプのものがあります。靴紐のような管に丸い鉛玉を入れてあるものです。買うと割と高くて、簡単に自作できる材料と道具があるので買って、作ってみました。

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この道具、必須です。これが無いと鉛玉を紐に入れるのはかなり面倒くさい。

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自分好みのサイズをいくらでも作れるので便利です。

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 作り方の動画。

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 サーモンまとめ

シアトル周辺はサーモン釣りをするなら行くところが本当にたくさんあります。釣れませんでしたがWhidbey Islandにいくつかよい場所があるというので行ってみました。

Ebey's Landing National Historical Reserve - 

Fort Casey - 

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どちらも広々としたビーチがあって、駐車場事情も問題なし。

あとはBush Point

釣りとは関係ないですが、このB&B目指してナビすれば駐車場に行けます。

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ここはちょっと注意が必要で、上の地図の赤い線の辺りはPrivateビーチなんだそうです。なんで、その区画で釣りをするとたぶん怒られるでしょう。ただ、黄色いエリアはパブリックで、そこまで歩いて横断する分には構わないそうです(そうサインにありました)。

このBush Pointはかなり人気のスポットらしく、地元の人もたくさん釣りに来てました(ピンクサーモン狙いでしたが、誰も釣れてなかったです)。

最後に、産卵を終えて、あとは死を待つばかりで力なく泳ぐサーモン。サーモン釣りは、こういう自然の節理を教えてくれます。

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来年の夏が楽しみです。