シアトル生活はじめました

20年以上すんだ東海岸から西海岸に引っ越してきました。MicrosoftのUniversal Storeで働いてます。

Unityの「あそびのデザイン講座」がゲーム以外にも役に立つ件

 
ゲームはもちろん、人と関わること全てに適用できる原理。必見です。充実の7分間ビデオ(全編)です。例えばプレゼンをやってもみんな欠伸ばかりしてるな~って思ってる人は一度じっくり見るべきかもです。いろんなヒントが見えてくると思う。子育てやしつけにも使える。つまりぶっちゃけて言うと「人を動かしたい」シナリオ全てに適用できる可能性がある、ってことですよねw
しつけではないけど、僕は娘たちの部屋も掃除機をかけてあげるんですが、掃除機が来る時間をあらかじめ伝えておくようにします。掃除機が部屋に来た時に「見えている床面」は掃除機をかけてもらえるけど、そうでない部分はかけてもらえないというルール。これは「制限」なんですね。掃除機は居間とかからスタートしますが、そのうち2階の子供部屋の方に移動します。掃除機の音が近づいていくと「やばい、やらないと!」みたいになってちゃんとかたずけます。つまり「かたずけなさい!」という言葉を使わずにほぼ同じ結果を得ることが出来るわけですね。「かたずけなさい」という種類のコミュニケーションは親にとっても子供にとってもストレスが生まれるので、回避できればそれに越したことはない。同じ結果が生まれるような工夫をする。
僕は当然仕事で作るソフトウェアのUI/UXを考える時に、ゲーミフィケーションを意識するようにしてます。以前ゲーム会社を立ち上げようとして思いっきりズッコケて大失敗しましたが、ゲーミフィケーションの基礎を体験できたのは数少ない成果のひとつでした。でも分かってたつもりだけどこの動画でもっとスッキリ分かりました。得に「緊張を生む」=>「安心を与える」という原理でプレイヤーを動かすというのは応用範囲はとても広いと感じました。
今はコンピュータサイエンス・プログラミング教育の教材を考える時にも使えないかな~っていろいろ妄想するのが楽しいです。例えば、ある方法を教える時に必ず「どうやったらこういう風になるようにできるでしょう?」と言って、求められている結果を示しながら聞くと、「え?それってどうやるの?ちょっと分からないんだけど・・」といった感情を引き起こすように意識して作るんだけど、それはつまり「緊張」を生むようにしていたんだなと。さらに細かく分けるとすると、「ゴール(方法を知っている状態)」を設定し、現時点での「制限(やり方を知らない自分)」を意識させ、今からそれを解決してもらいますよという「緊張」を生んでいたわけですね、多分。学習の次の段階としては、ゴールを部分的に示して、出来るだけ自分の力で完全なゴールに到達してもらうように即す。ただ単に受け身で「やり方はこう」と見せるよりも部分的にヒントを与えて、それを取り入れてもらって能動的に動いてもらう。アクティブに体験した内容はより深い理解につながるのは言うまでもない。この部分的なゴールや手がかりは「光の筋」を示してるのと同じだなと。でもこれを「原理」として分かってて作るのと、何となく直感で作るのでは質が異なると思う。
勉強になりました。