シアトル生活はじめました

20年以上すんだ東海岸から西海岸に引っ越してきました。MicrosoftのUniversal Storeで働いてます。

永久保存版?釣りのタスク95%をカバーする8つのノット

釣りに必ず必要な知識と言えば「糸の結び方(ノット)」ですが、いろんな結び方があってどれを覚えるべきか迷いませんか?

この記事では、釣りのシチュエーションのほとんど(体感的に言って95%)をカバーできる「8つのノット」を紹介します。この8つのノットをマスターすれば、他のノットを覚える必要はありません。

この8つのノットを結んでいる様子をYouTubeにアップしました。基本的には「自分用」として作ってあります。というのも後述しますが、どうしても忘れてしまうノットがいくつかあり、それをシーズン直前に見返しに行くための「一つの動画」が欲しかったからです。

www.youtube.com

動画はスマフォで閲覧に最適化している縦動画です。動画はノットごとにセクションに分けています。

ノットの重要性

まずは、いかにノットが重要かを再確認しておきましょう。ノットは、釣りの仕掛けの中でも「自己責任」の部分です。自分が誤った用途のノットを選んだから、結び方が悪かったから、といった理由でせっかくの獲物を逃しても、責めを負うのは自分です。ノットは仕掛けの中でも「最も弱い箇所」でもあります。糸が切れる時は大抵結び目です。

また、爆釣してるときに仕掛けをロストして、新しい仕掛けを結び直すのに手間取ってせっかくのフィーバータイムを失ってしまうこともあります。すばやく正しく結べるように練習しておくべきでしょう。たくさん練習するには、あれこれ迷わずに「この用途では、このノット」っと絞っておくことが大切です。そうすることで自然と練度が上がります。

ノットはめちゃくちゃ重要なので、しっかり自分に投資をして、最適なノットを最速で正しく結べるようにしておくべきでしょう。

ノットについては以下の項目が重要です

  1. 目的にあったノットを選択すること
  2. 結び方が出来るだけ簡単であること
  3. 強度と結び方の難易度のバランスが取れていること
  4. 普段から練習しているか、忘れても簡単に思い出せること

このブログでは、以上の項目を考慮して、著者が選んだ「釣りにおいて必須の8つのノット」を紹介しています。

釣りにおけるシチュエーション

釣りのタスクにはどんなものがあるか考えてみましょう。

まず、最低限「釣り」が成立するためだけでも以下のタスクは必須です。

  1. 竿とリールとラインを揃える
  2. リールにメインラインを巻く(その場合、PEラインかモノを選びます)
  3. メインラインをフックに結びつける

 

これが最も単純なタックルと言えるでしょう。しかし実際にはもっとタックルは複雑いなります。

  1. メインラインをスイベル(サルカン)に結びつける
  2. リーダーラインをスイベルに結びつける
  3. リーダーラインをフックに結びつける

さらには、メインラインをPEライン、リーダーをモノ(フロロ)といった素材で使い分ける場合などは「PEラインをモノと直結させる」という作業もあります。

そして、フックについては一つではなく複数を付ける場合や、フックに餌をくくりつけるループを作るなどの工夫が必要な場合もあります。

また、ルアーなどの仕掛けの一部分を素早く交換するためなどでループ(輪っか)を作ることもあります。

動画で紹介しているノット

注:この動画では、結び目を締める前にラインを濡らす手順を示していません。結び目を締める前には必ずラインを濡らして摩擦を最低限に抑えてください。

#1. リバース・ユニノット(難易度:初級)

ラインをリールのスプールに簡単に結ぶために理想的です。釣りにおいてスプールにラインがないことはありません。古びたラインを変更する際にも自信を持つために知っておくと良いでしょう。 このノットは下のユニノットと似ていますが、ノットで出来る「コブ」が「内側」に出来ます。通常のユニノットだとコブは外側です。コブが内側に来ることでスプールに巻き取るラインが引っかかりにくくなります(普通のユニノットを使ってスプールに巻くのもありです)

#2. ユニノット(難易度:初級)

軽量な仕掛け・タックル用のラインからスイベルなどへの接続に最適です。実際のところ、ユニノットはほとんど何を結ぶのにも(フック、スイベル、ウェイト、フラッシャーなど)使えます。リング状のものなら何でも結べますし、結び目を移動できるので餌を挟むこともできます。万能です。ただ強度は最強ではありません。トラウト、パンフィッシュ、バスなどの小・中型魚には最適です。

#3. バークレーブレイド・ノット(難易度:中級)

強度が最も重要な魚に向いています。サーモン釣りで、メインラインとフラッシャーの接続でユニノットを使用していて大きな獲物を失った経験があります。それ以来、すべてのハードウェアはバークレーブレイド・ノットで結んでいます(モノラインやフロロカーボンラインにも使用できます!)ノットの強度比較の動画がたくさんあります。自分が調べた中ではこれが強度と結びやすさのバランスが最適でした。リングに2重にラインを巻くので心理的安心感が半端ないです(ここがユニノットとの最大の違いです)。

#4. エッグ・ループ・ノット(難易度:中級)

強度が求められる状況で優れており、フックだけでなく、エサもしっかりと固定します。フックに取り付けるための、非常に強く信頼性のある結び目です。実はループはオプションで必須ではありませんが、ただ同じような工程で使用する材料もほぼ同じなので作っておいて損はありません。場合分けして覚えるノットの数を増やすよりは、同じノットを使って練度を挙げて、正しい結びが出来る方が重要と思うからです。最初の巻き付け段階で「巻き数を増やす」ことで、ループのサイズを調整できます。フックの先端でラインを傷つけないように非常に注意してください(私は用心のためにフックの先は指先でガードしながら巻きます)。

#5. スネル・ノット(難易度:初級)

フックにプロフェッショナルな「スネル」を簡単に作成できます。「スネル」とはフックの「穴」ではなく「本体(シャンクと呼ぶ)」にラインを結びつける方法です。フックの本体にラインをグルグルに巻くのでラインと同じ方向の状態で固定されます。また、スネル状のフックの上下に別のフックを付けることも可能です。釣りのルールブックに「ラインにフックを3つまでつけても良い」とありますか?でしたらで複数のスネルフックを配置するのも良い方法です。シアトルでサーモンやコカニーをボートから狙うトローリングでは、スネル・ノットはほぼ必須です。これは非常に簡単で信頼性のある2個目のフックの結び方です。

#6. アルブライト・ノット(難易度:中級)

メインラインに細くて強いPEライン(英語ではBraided line)を使い、ターミナルタックルに近い部分では伸縮性にすぐれたモノフィラメント系のラインを使う人が少なくありません。このノットはPEラインをモノリーダーに接続するために効果的です。特に現場で迅速かつ信頼性の高い結び方が必要な場合に適しています。この結び目は少し大きめコブが出来るので、竿のガイドを通さない、短めのリーダーに適しています。

#7. FGノット(難易度:上級)

超有名な、PEラインをモノリーダーに接続するために最強の結び方のひとつです。特にリーダーがリールに巻き取られるほど長い場合に適しています。ラインが外に出るときに竿のガイド穴に当たりますが、FGノットの低いプロファイルは抵抗を最小限に抑えます。結び方はやや難しいと言えます。自分は動画にあるように、ラインにテンションをかけられるように竿やラインスプールをどこかに固定しながら結びます。うまく結べば、ラインそのものの強度を上回ると言われている最強の結び方です。

#8. サージョンズ・ループ・ノット(難易度:初級)

さまざまな釣りのニーズに対応する単純で強力な「ループ(輪っか)」ノットです。スナップ(またはリング)への軽量および中量級の接続には、この非常に単純なループノットを使用できます。ループはルアーの動きの自由度を高めるなどの機能もありますし、仕掛けを素早く交換するために使ったりします。トラウトやバスなどならループがあっても大丈夫ですが、サーモンなどはループよりも締め込み式のノットの方が信頼性が上がります。

全部覚えないと駄目ですか?

全部覚える必要はありません。特にトラウトやバスなどのサイズまでなら「難易度:初級」のユニノットとサージェント・ループ・ノットの2つを覚えれば、ほとんどすべてのことが出来ます。重要なのはラインの強さ(テスト)を魚のサイズに合わせることと、正しく結ぶことだけです。特にラインのテストが十分であればこの2つの結び方で全く問題ないです。

中級レベルの結び方は大物ねらいで「絶対に結び目が原因でバラしたくない」場合、またPEラインとモノフィラメント(ナイロンなど)を直結させて、キャストはジギングなどでより高度な釣りを楽しみたい場合、などで知っておくととても便利なものです。

またここで紹介したノットのうち唯一「上級レベル」であるFGノットは仕掛けとしては年に何回か使う程度のものです(もちろんフィールドでパッとやってしまう方もたくさんいらっしゃるでしょう)。大切なので「難易度、強度、熟練」などのバランスを取ることですが、最も大切なのは「自分がやりたいかどうか」ですから、どんなノットも「本人にとって正解」なら「正解」です。

この記事と動画では、その中でもバランス重視で選んだ「トップ8つのノット」を紹介しました。

釣りは哲学です

それは自分の好きなことを好きなようにやることです。人からあれこれ言われたから、または人にあれこれ言うのは「哲学」ではありません。これらのノットは参考程度で、あとは自由に好きな結び目を探してみてください。ただ「どこから始めればいいか」や「一応覚えておくべき最低限のノットは?」という疑問については、この「ノットのまとめ」がお役に立てるかもしれません。