漢字検定8級。
数週間前、シアトルの日本語補習校で家族で受験しました。
前回はボストンの日本語学校で受けて、家族4人とも合格で、みんなでバンザーイ!っとお祝いしました。
だけど今回のは娘のうち一人が11点足りなくて落ちました。
残念・・・
アメリカ生まれのアメリカ育ち、土曜の補習校とコラショだけであと11点だったんだから十分です。よく頑張りました。とくに最近は英語がどんどん上手になってきて、親へのテキスト・メッセージも英語がメイン(それでも私は出来るだけ日本語で返答したりしますが)。
漢字検定に備えて一生懸命だったのは妻も同じで、ガッカリした部分は当然あったみたい。
でも、そのガッカリは、娘に対してじゃなく、頑張った娘が「やった~」っという気持ちを100%味わえないことに対してだと思う。自分もそうだし。
結果を聞いたのはお迎えの車の中。
「・・・っで、どうだった?」
「うん、よく分からない。11点足りないって」
答案を見ると明らかに不合格。
その隣でもうひとりが「私は受かったよ~」(でも、ちょっと遠慮がちに)
私と妻の対応はほぼ同じでした。
「二人ともよく頑張ったね~! あと11点ってところまで行ったのはすごい。合格したのもすごい。」というような感じ。
とにかく落ちた方に「失敗」とか「受かった方が褒められる」とかそういうネガティブな感覚を持ってほしくない、っという気持ちが一番で、さらにことをなるべく大げさにしないように出来るだけ軽い話題のように扱いました。
そして「来年も受けようね!落ちてもともと。いやパパは落ちるまで受けるよ~」っと言うと「うん、来年は7級を受ける!」って言ってました。
多少はがっかりはしてたみたいだけど本人にとって
「検定(等)で不合格になる」ことの意味
が確立されていない状態なので、その意味が「悪い」ことではなく「チャレンジをした証拠!」であり「次にチャレンジすることの障害には全くならない」といった「できるだけ良い」意味を含むよう言葉を選んで話しました。
実際のところ、80%以上が合格ラインの試験の70%ぐらいを正解したわけで、そちらに着目して、そこに至った努力に対して言葉をかける方が、足りなかった30%に注意のほとんどを向けるより、小さな子供には良いと思う。
そして、私にとっても、おそらく妻にとっても、次回はどんな工夫をして子供たちの検定のサポートをしてあげられるか、っと考えたりするきっかけになるわけで、それはそれでチャレンジである。
ちなみに合格した方の娘は部類の本好きで、学校の図書館にある「怪談レストラン シリーズ」全巻(50ぐらいあるらしい)を最近読破したらしく、今回差がでたのはどうやら「読み」だったらしい。「読み」はやはり読書量が影響するから、そこを補うにはどうするか・・・普段の会話の中に出来るだけいろんな表現を織り交ぜる、というのは当然ある程度は効果が上がるだろうが、それは親のボキャブラリーで限定されるという弱点がある。歌の歌詞を楽しく覚える、という試みも実は以前したのだが、私の方が続かなかった・・ もっとWiiでカラオケを歌うか・・・それとも単語カードなどでの正面突破?でもただでさえ多い宿題や勉強の時間(日本語学校+現地校)を増やすのでかわいそうだし。
テレビつけっぱなし作戦はそもそもケーブルTVを利用してないので不可能。
ただ、検定を受け続けるという気持ちを盛り上げる点では大丈夫だと思っている。親が二人とも一緒に受験する、というだけで気持ちは軽くなるし楽しい家族イベントという位置づけにもなる。
さらに私は実は漢字は得意ではなくて、最近は小学生レベルの漢字も「書け」と言われて戸惑うことも多い。だけど、そんな「漢字があんまりできないパパ」の存在もなんらかのサポートになっているのかもしれない。
そしてこの親による子供の漢検サポートも「失敗」などはなく、それを「残念なこと」と捉える必要はないと思っている。