シアトル生活はじめました

20年以上すんだ東海岸から西海岸に引っ越してきました。MicrosoftのUniversal Storeで働いてます。

子供を注意する時に絶対に必ず毎回やらなくてはいけないと信じて、実行していること。

終了を明確に宣言する

詳しい内容は省くけど、要するにわたしが子供を注意する、ということが起こりました。(実際には家族会議を開いて話し合いをするんだけど、その辺の具体的な進め方は今回は関係ないのではしょります)

子供との接し方のアプローチとしては「話し合い」「注意」もしくは「叱る」などがあると思いますが、それらのどの場合でも、親が必ず絶対に毎回やらなくてはいけないと私が思うこと、そして常に実行するように気を付けていることがありまして、それは

はい、では、ここで終わりです!今後、これ以上この件に関しては話しません!

とはっきりと宣言することです。そして、それを宣言した後は雰囲気をガラリと変えることです。そして当然ながら、二度とその件に関しては話しをしません。

もちろん、中途半端な状態で終了宣言してはいけません。なんども「分かった?」と確認したり、子供自身の言葉で説明してもらったり、とにかくちゃんと納得がいったら、その次は、終了宣言です。

注意する側の親の責任

雰囲気を変えるのはとても大切です。しかも明るい雰囲気か、少なくとも普段の冷静な雰囲気に戻す必要があります。ほんの少しでも注意している間の雰囲気を残すと、その件をまだ引きずっているように感じてしまいます。

注意する親の方もちゃんと覚悟しなくてはいけません。これを宣言したら、絶対に蒸し返すことは出来ないのですから。蒸し返したら人としての信用を失います。子供が親を嘘つきだと思った瞬間から親子の関係は悪くはなっても良くはなりません。

そもそも蒸し返したくなるぐらいなら、徹底的に話すべきですし、(おすすめはしませんが)一方的に怒るやり方であったとしても、徹底的に怒り狂って怒ればいいと思います。だけど、どこかで終わらせなくてはなりません。親自身が自分の気持ちにけりをつけないといけません。

終わりにすることが出来ない親は、自分に問題がある、ということでしょう。説教が下手なのか、説教することで(道徳的優位に立つことで)自尊心を保っているのか、分かりませんが、「終わり」の宣言をする責任は注意する方の親にあります(子供が「はい、これで終わり」とは言えませんよね)。どちらにしろ、子供にそういう不安定な状態で宙ぶらりんにしておく、というのは卑怯とまでは言いませんが、ずるいです。

終わりと言ったのに、言い足りなかったとイライラするのは、もうそれはあきらめるしかないです。次回からフライングしないように、気を付けるしかないです。覆水盆に返らずです。口から発したことは取り返せない、ただそれだけです。親が気持ちを切り替えるしかないです。

注意したり、叱ったりするセッションはオープンのままにしておくのが一番いけない。子供にとってはたまったもんじゃありません。さんざん叱られて怖い思い、反省の思いをしても、まだもっと数時間後か明日にでもまたその反省を要求されるかもしれないわけですから。

欲を言えば、このセッションは出来るだけ早く終わらせる方がいい。1時間は長い。長くて40分とか。内容がそれほど深刻でなければ20分とかでサクっと終わらせたい。

結構長くなりそうな時は親がちゃんと前もって伝えたいとおもうことをある程度まとめて置く。伝えたいことが多い場合は勇勢順位をつけて、上から3つぐらいで、あとは切る。たくさん一度に注文を付けても無駄に長くなるだけ。そういう準備を親がせずに、感情に任せて「ちょっとこっち来なさい!」だと、たぶん無駄に長くて苦痛なお説教になる可能性が高い。

「終わり」を宣言することで起こる良いこと

子供にとっては本当に助かることでしょう。もうそれ以降は怒られないと分かる、終了宣言の後は普段通りに戻れるわけですから。このトンネルは必ず出口がある、と分かっているなら冷静に親の伝えようとしていることを聞いてくれもするでしょう。

何度か続けていくと子供も注意されたり叱られたりするシーンで、協力的になるようになります。叱られている、ということそのものにドキドキしたりせず、叱られている内容を理解することに神経を使うことが出来ます。理解すれば、終わりが早くやってくるので、ゴールを共有できます。

親にとっても、そして家族全体としても、無駄に気まずい雰囲気の時間を過ごさなくても済みます。せっかくの週末の朝に、子供が叱られて、子供が泣いて部屋にこもってしまって結局予定していたイベントもつまらなくなってしまった、といったことが起こりにくくなります。反発する年齢になったらもっと厄介なことになるかもしれません。

子供によっては、どうせ終わりになれば蒸し返せないから、ここは神妙にしておこう、という子も出て来るかもしれません。そういう知恵を使うことをルール違反とは出来ません。親はそれでもなんとか伝える努力をするしかありません。言葉を使って、熱心に、お互いを尊重して。形だけ叱って、形だけ終了宣言すれば、そういう状況になるかもしれません。そうならないようにちゃんとコミュニケーションをしなくてはいけない、そうすることで親と子供が共通のゴールを持てるようになれば、「今だけやり過ごせばいい」という発想は自然になくなるはずです。

まとめ

これは私見です、言うまでもなく。ただ自分で実践してみて、これはいいな、と思うことです。実際に、先日のセッション(?!)でも、終了宣言のすぐあとに同じテーブルで家族で別のトピックで盛り上がるようになりましたし、その日の残りも普段と変わらないような雰囲気で過ごすことが出来ました。もちろん、このようなやり方がすべてのケースで有効だとは思いませんが、ちょっと試してみる価値はあるかもしれません。やっぱり親子で、家族で、楽しい時間を過ごす方がいいですし、それでも伝えなくてはならないことはしっかりと伝えなくてはいけませんし。

以上です!