不寛容になりすぎている
ネットやSNSの素晴らしいところのひとつは、時空を超えて意見の交換が出来て、そこから新しい知見を得られることですね。いろいろ聞いてこういう考えにまとまりました。
世の中、不寛容があらゆる場面で勢力を得ている。不寛容が不寛容を生み、悪循環に陥っている。親が、先生が、上司が、部下が、師匠が、先輩が、運転手が、お客さんが、匿名SNSユーザーが、強く要求し、結果に不寛容になっている。
他者だけでなく、自分自身にも不寛容になっているケースもある。同時に自分自身にだけは寛容なルール設定の人もいる。
子供たちは、大人が世の中でお互いに不寛容を発揮しているのを観察し、当然のものとして学び、次の世代の不寛容の担い手に育っていっている。
じゃぁ何をすべきか?
「許せない!」って感情が沸き起こったときに、ほんの5%分ぐらいでいいから「寛容」を発揮する。
- 毎回子供にただ怒っていたのを20回に1回は、やさしい口調で肯定的に、次回に向かてがんばるように言う。
- 部下が思ったような成果を上げられない時、20回に1回は、自分がどうやって出来るようになったのかを部下の目線まで降りて行ってカジュアルな雰囲気で話す。
- 横入りされてクラクションを鳴らしたい衝動に駆られる時、20回に1回は、もしかしたら特別な理由ですごく急いでいるのかもしれない、などと適当に想定して譲ってあげる。
- 店員の態度が悪かった時、20回に1回はクレームの口調・トーンを激怒モードではなく丁寧モードで、クレーム内容を事実ベースで伝えて終わりにする。
- 芸能人がやらかした時、20回に1回ぐらいは、まぁ自分が若い時もいろいろやったな~っと思い出して自分が完璧でないことを思い出しながら、ニュースを読む。
そんな感じで、自分がほんの少しでいいから寛容を発揮するようになる。急には変えられないだろうけど、確実に少しずつだけど寛容の勢力が増えていけば、時間が経てばバランスが取れるようになると思う。慌てて成果を期待すべきではない、それこそが不寛容だから。
こうすると、少なくとも自分自身が不寛容でイライラすることが減ってストレスも減る。それだけでも自分にとってはプラスになる。
私は「だいたいの法則」と勝手に名前をつけて、自分自身に対しても周りの人に対しても「だいたい出来ていれば良し」という基準を設けて評価するようにしてます。そりゃ中には「だいたい」の範囲を大幅に下回っている人もいますけど、そういう人とは距離を保つようにして、その人を矯正しようとはしません。「自分を変えられるのは自分だけ」なので、その本人が変わろうとする以外方法は全く無いし、自分にそんな責任も義務もないし。