シアトル生活はじめました

20年以上すんだ東海岸から西海岸に引っ越してきました。MicrosoftのUniversal Storeで働いてます。

仕事用チャットでやってはいけないマナー違反行為。「お疲れ様です」だけのメッセージ

結論

から先に言います。

仕事用チャットで誰かに話しかける時「お疲れ様です」の一言だけメッセージはとても不快で非生産的なのでやめましょう。マナー違反です。

話しかける時は「お疲れ様です。ちょっとXYZの件で質問があるんですが、あれは今日中に提出しないといけないものなんでしょうか?」というように、ちゃんと具体的な内容も含めて問いかけましょう

アメリカではもちろん「hello」とか「hi!」とかになります。もしかしたら日本人同士のチャットだとそもそもこのマナー違反はほとんど起こっていないかもしれません(日本語で仕事チャットをしたことないので分かりません)。

もしこのマナー違反が日本に存在しないならこのブログ投稿は意味ありません。

チャットのエチケット&マナーはほとんどは常識の問題

チャットというコミュニケーションでは、いろんなマナーやエチケットが語られているようですがその多くはどれも常識の話のようです。でもこの「お疲れ様です」だけのメッセージはチャット特有、もっと言うと仕事用チャットに限定したマナー違反のようです。

ちなみに、一般的な仕事用チャットのマナー違反については、ちょっと検索してもたくさん出てきます。

www.businessinsider.jp

そもそも、チャットだろうとなんだろうと汚い言葉や悪口やケンカはやめておいた方がいいのは変わりません。ですが「こんにちは」だけのメッセージで話しかけるというマナー違反は仕事用チャット特有なのかもしれません。

割と昔からあるマナー

このマナー違反については、私も最近知ったんですがアメリカではかなり前から語られていることです。

例えばこういうサイトが2013年からあります。ドメインまで取得してサイトを維持しているぐらいなので当人は本当に相当ムカついたんでしょうね。

www.nohello.com

 

ページをGoogle翻訳したらこんな感じの内容です。

f:id:watanabe_tsuyoshi:20200501094654p:plain

 

何がいけないのか?

このマナー違反は、された人はすぐに共感できると思うんですが、イラっとします。特に仕事に集中してる時にこれが入ると、数秒どころか数分が奪われます。

まず、挨拶だけでこちらの注意を引き「インターアクティブな会話」を開始しようとすることそのものが、こちらに選ぶ自由を与えていないので失礼です。相手の都合を無視しているのと同じです。

「そんなの無視すればいいじゃん」という意見もありますが、しかし「仕事」なのでそうもいきません。もしかしたら自分にとっても重要な内容である可能性もあるし、逆に相手が何かを必要としていてそれが重要な可能性もあります。どちらにしろ「無視」をすると、組織としての生産性が落ちてしまいます。なので今その瞬間、自分が取り組んでいる仕事を一度中断して、返答せざるを得ません。

「相手が内容を言うまで待てばいいじゃん、その間自分の仕事をしてればいいじゃん」という意見もあるかもしれませんが、人ってそこまで「宙ぶらりん」の気持ち悪い状況に耐えられないと思うんです。すくなくとも自分は。英語で言う「suspended(待たされている)」状態は、やはり気になりますし100%の集中力が出ません。

これ、実は私もやってました。なので今は深く反省。今は必ず「内容」を伝えるようにしています。

悪気はないけど無視せざるを得ない時もある

こんな漫画を見かけました。

togetter.com

この漫画に出て来るプログラマーは優しいですね。でも気持ちは分かります。そして、この状況はコロナ自粛在宅勤務で夫婦や家族の間でよく起こっているんじゃないかと思います。実際自分も、悪気はないんだけどやることがります。あと数秒で式が完成しそうな雰囲気の時は、数秒間無視で、完了と同時に「ごめん、何?」って聞いたり。

まとめ

在宅勤務ではチャット機能が大活躍しているようです。特にSlackやMicrosoft Teamsのようにチャットがコミュニケーションの「入り口」で、必要に応じてビデオ電話にしたり、即席会議に発展したりする使い方は、柔軟なコラボレーションの基礎になりつつあるようです。多くの人が使うからこそ、このマナーに関しては早い段階で働き方の一部として取り入れるべきだと思うのです。

おまけ

世界的プログラマーの中島聡さんは、チャットのマナーについてでは無いですが、ZoomやSkypeなどのビデオ通話ミーティングを柱としたツールは「効率的」でないと言ってます。

www.mag2.com

 

「Zoom vs Slack」の構図で話されていますが、これは「インターアクティブ vs 非同期」の構図とも解釈できると思います。

この点は私のこのブログ記事の論点と通じるところがあって、「お疲れ様」だけのメッセージはせっかくの「非同期なチャット」を「インターアクティブな会話」に無理やりもっていく点で似ていると思うのです。

思うに、ツールvsツールではなく、モードvsモードの話なんだと思います。というのも例えばMicrosoft Teamsの場合、コミュニケーションのモードは自由に選べるので、最初に選ぶコミュニケーションモードが「チャット」で、上手く伝わらないので「電話、ビデオ通話」に発展したり、他に参加者が必要になるので同僚を招待して「会議」になり、もっと時間が必要だったり、今決められない場合は「会議を予約」したりする、といった運びになると思うのです。

なので、大切なことは「組織としての生産性を考えて、一番最適化されたモードを、参加者の同意(コンセンサス)を得ながら選んでいく」というのがスマートな在宅勤務コラボスタイルなのではと思います。

「お疲れ様です」」だけのメッセージは同意(コンセンサス)を得ないのでマナー違反なんだと思います。