シアトル生活はじめました

20年以上すんだ東海岸から西海岸に引っ越してきました。MicrosoftのUniversal Storeで働いてます。

コロンビア川でシャッド釣り

久しぶりの投稿です!

シアトルで釣りを初めて5,6年といったところでしょうか。以前から「コロンビア川でシャッドという魚が釣れる。しかも面白い。」と聞いていました。でも、僕が住んでいるところからコロンビア川の、その魚が釣れるところまでは結構な距離がありまして・・・行きたいけど泊りがけじゃないときついな~っと思ってました。それと、時期があるらしく、タイミングを見計らって行かないと釣れないとも聞いていて、億劫なってました。

でも、ちょうと友達が平日に「弾丸日帰りツアー」をやるということで、しかも便乗して乗せて行ってもらえると聞いて「有給取ります!それまでに〆切が近い仕事も進めます!」ってことで連れて行ってもらいました(行きかえりの運転、ありがとうございました!)

ということでシャッド(American Shad)釣りの様子をYouTubeにアップしました。

www.youtube.com

いや~、面白かった。釣果は運よくバレた回数は少なめで14ヒット、うち12匹お持ち帰りになりました。

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シャッドの釣り方

さて、1回行ってちょっと釣れたぐらいでエクスパート気取りするわけではないですが、この釣りのやり方が自分なりに分かったので紹介しておきます。釣り方は基本ドリフトフィッシングなので、サーモン釣りで「川底に嫌われない方法」はだいたい知っていました。

仕掛けの作り方

サーモンを川でドリフティングで釣る時の仕掛けと全く同じです。よく分からなかったら「Salmon drifting」で検索するといくらでもやり方が出てきます。

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錘(おもり)

左は鉛の棒に穴が開いているもの。右は靴紐のような袋状の紐に鉛を詰めたもの。

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どちらも釣具屋さんで買えます。(写真のものは両方とも材料と道具で自作しました)

下は売っているものです。自作の利点は重さを自由に変えられる事と、比較的安く済む事です。

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Bass Pro Shops Pencil Sinker | Cabela's

おもりはメインラインを自由に移動できるようにします。こうすることで、魚の反応が竿と手に伝わりやすくなります(直接、スイベルに取り付けても構いません。好みの問題です)。

また、このタイプの錘を使う友人もいます。この場合、湖でトラウトを釣る仕掛けと全く同じなので、慣れたやり方の方が良いかもしれません。

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ジグ

シャッド専用が売っています。

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絶対にこれじゃなくても、普通の丸いジグでも釣り上げている人はいました。

サイズについては、僕の勘では「小さいほどいい」と感じています。もちろん、ある程度目立つことは大切ですが、群れている魚に対してなので、投げたらそこには魚がいる釣りなのであまりアピールにこだわらなくてもいいのかなと感じました。

このジグは重さもあるので、底に向かって沈むわけですが、そこに流れと糸のテンションが加わって「底ギリギリの深さでサスペンドされた状態になる」と想像しています(カメラで確認出来たらいいのにな)。では、サーモン用の浮くタイプのもの(例えば発泡スチロールみたいなコーキーとか、沈みも浮きもしないビーズとか)でも釣れるのかなと思います。ですが、ここは今までの集合知の結果、重さのあるジグが効果が高いという結果になったんだということで、この重さのあるターミナルが無難だと感じます。爆釣でもう釣りたくない、って状況になったら別の仕掛けも試してみたいものです。

メインラインとリーダー

メインラインは 12lb test もあれば十分ですが、サーモンを釣っても良い時期に運良くサーモンがかかることもあるので20lbなどにする人もいるそうです。メインラインの種類はPEでもモノでもとくに違いは無し。(追記:でも僕はPEラインを使いました。今思うに「伸びないPEライン」の方が「伸びるモノフィラメント」よりも「ジグを切る作業」は楽かもしれません。モノフィラメントはビヨンビヨンと伸びるのでちょっと大変かも)

リーダーは僕は 6lb test を使いました。一応、フロロカーボンを使いました(というかリーダーはそれしか持っていない)。これもメインラインとのバランスで決めれば良いです。シャッドはラインのチョイスに関してはある程度強いのでありさえすれば適当でも構いません。

メインラインとリーダーはわざと強さの違いが大きくなるようにするといいです。例えば「メインライン15lbならリーダーは8lb」とか「メインライン20 lbならリーダーは 10lb」とか。理由は、後で解説しますが、ジグが引っかかることが多いので、やむなくリーダーを切る際に、リーダーとその結び目が弱い点になって切りやすくなるからです。

リーダーの長さ

現地で上手な人を見ると、6フィートや7フィートぐらい取っていました。僕も最初は4フィートぐらいでしたが、7フィートに変更したら連れ始めました。ただ、それはその時の流れの速さではぴったりだっただけで、その後流れがゆっくりになると根がかりで連続ロストしました。思うにダムの近くなので、水量を調節してるのかな・・・? とにかくリーダーが長いのに流れがゆっくりで、おそらくジグが沈み過ぎていたと感じ、リーダーを元の4フィートぐらいに戻したら、根がかりも減り、魚も釣れました。なので、リーダーの長さは状況によりけりだと感じます。原則「流れが速い→ 長め」で「流れが緩い→ 短め」でいいのではないかと思いますが、これはまだデータ不足です。

ビーズ

ビーズは竿や水別におもりが衝突して引っかかったりするのを防ぎます。無くても何とかなりますが、どうせ作るなら2個使いましょう。

竿とリール

おそらく、シャッド釣りで最もどうでもいい、と言っては可哀そうですが、なんでもいいのが竿とリールだと思います。それほど遠投するわけでもなく、それほど大きな魚でもなく、それほど極端に軽い・重いルアーを投げるわけでもない。

強いて言えば、竿のアクションがFast寄り、つまり竿先が良く曲がる方が良いかもしれません。というのもかなり引きが強くて、しかもスタミナがある魚のように感じます。なので、ドラグ調整に加えて竿のしなりもぜひ欲しいところです。まぁ極端にHeavyな竿以外なら大丈夫でしょう。リールは本当にどちらでも。1オンス近くの錘を投げるのでベイトでも良いし、僕は今回はスピニングにしました。

ただし、イカ釣りに使うようなあまりにも軽いタイプの道具は向いていません。大型なバスよりも強い引きなので、柔らかすぎると取り込む時などに折れる可用性があります。

シャッドの釣り方

まだ一回しかやったことないですが、単純なのですぐにコツを得ることが出来る釣りだと思います。

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  1. 流れの強さにも寄りますが、だいたい11時から12時の方向にキャストします。
  2. 着水したら、底の近くまで沈むのを待ちます。だいたい5秒から8秒ぐらいで底に到達する感じでしたが、場所によります。タナは底ではなく中層という意見もありますし、実際どちらでも釣れるようですから好みの方問題でしょう。
  3. 仕掛けが底のあたりに到達したら、糸を張って川の流れに乗せてドリフトさせます。糸が張っているので弧を描いて岸の方に向かって来るはずです。この時間帯が「シャッドを釣っている時間」です。この時、多少ゆっくりリールを巻くと糸のたるみを確実に取りつつ、底の障害物(岩などが多い)を回避しやすくなります。注意! リトリーブは「ゆっくり」です。早すぎると仕掛けが水面の方に浮き上がってしまい、底近くに張り付いている(と思われる)シャッドからどんどん離れてしまいます。
  4. ある程度岸側に来たら、その頃には隣の釣り人の目の前ぐらいに到達してるので仕掛けを回収します。この時は、僕は出来るだけ素早く巻きとります。「釣りの時間」でないので最小限にすることと、障害物に当たってジグを紛失するのを防ぐためです。仕掛けが水面を走るぐらい早く巻きます!
  5. 釣れた場合は、向こう合わせなので特に合わせの動作は要りません。ドラグは「やや緩め」が良いと感じました。というのもサーモンも顔負けで走ったり暴れたりします。結構グイグイとくるので竿のしなりだけだとちょっと怖いです(そういえば一緒に行った友達が10回近くバラしてたけど、ドラグがなってるのにピン!って外れてました)。
  6. ランディングは僕はほとんどぶっこ抜き、というか岸の低い所を利用して引きずって上げました(川でピンクサーモン釣る時もだいたいこれ)。ただ、釣りの終盤では欲が出て(?)たも網も出動しましたが、原則網無しで行けます。ただ、フックのかかり方によってはスポっと抜けてしまうので「率を上げたいならたも網」で「スポーツ重視なら竿で上げる」になるかと思います。

注意点1 まずは「底がどのぐらいなのか」を意識して釣るのが大切だと思いました。やり方のひとつとしては、まずキャストした後に少なくとも数秒は錘が沈む時間を作り、その後のリトリーブも出来るだけゆっくりとの「底狙い」の釣り。リトリーブのアクションについては特にジギングのような緩急は付けなくてもよいですが、何度も引っかかるところを回避したりするのに必要な場合は少し仕掛けを浮かせる動作をします。

また、根掛かりが連発するようなら、左右どちらか一歩ずれたり、ちょっと遠目に投げたりすると「いつも引っかかる場所」を回避できることがあります。

あと、もうひとつのやり方は、底ギリギリではなく中層狙いです。この場合、沈むのに待つ時間を短めにします。どちらにしろ、ある程度沈ませてからのリトリーブという動作になりますから毎回キャスト後着水してからリトリーブを始めるまで「1、2、3・・・」と数える癖をつけると良いでしょう。何秒で釣れたかわ覚えて、次回からはその数をカウントする、というやり方です。

注意点2 キャストの方向ですがどうしてもなるべく川上に投げたくなりますが、あまり意味はありませんし、根がかりの原因にもなるのでおすすめしません。まず、極端に川上に投げて底を取ると、水中の糸のたるみが岩などの障害物に絡んだり、たるみの多い錘が岩の間に入ったりして「一発で寝がかり」になることがあります。さらに「糸のたるみが無い状態になって初めて、シャッド釣りの時間」開始になるので、1時ぐらいの位置までは糸がたるんでいる状態なので実質「シャッド釣り」をしていません。それだけ時間の無駄になります。

シャッドは初心者ですが、サーモンのドリフティングは結構やったのでこれはその経験から来ています。ただ、サーモンの場合は割と川下にどんどんラインを出して流していきます。一方、シャッドの場合は「弧を描いて岸まで」の間にいる魚に食べてもらいます。ラインを出す動作は必要ありませんし、おそらくそれをやってしまうと川下の釣り人とケンカになるので、さっさと回収しましょう。

注意点3 上で説明したように「シャッドを釣っている時間」は弧を描いて底近くをジグが流されている時間帯です。逆にいうと、それ以外の全ての時間は「シャッドを釣ることと関係ない時間」です。なので、「シャッドを釣っている時間帯」を最大限に伸ばすため、出来るだけゆっくりリトリーブし、それ以外の動作は素早くすると効率が上がります。僕はリトリーブは全速力。キャストまでのモーションはロボットのように一定、キャスト後は糸ふけが酷いときは手でたるみを取る(これは説明が難しいので今度動画に撮ります)。着底まではしっかり我慢。そういう風に心がけて、「シャッドを釣っている時間」は出来るだけ引き延ばす。その繰り返し、です。

根がかり問題

シャッド釣りの経験がある友達いわく「よく失くしますよ」。確かに岩を人工的に積んである場所なので、釣り場全体が障害物で構築されているようなもの、しかも底近くを狙う場合は根がかり→ロストは規定路線のようで、実際そうでした。

根がかりが発生したら、まずは「テンションかける→テンション緩める」の動作でジグの救出を試みます。僕は糸を手にもって思いっきり引っ張り、弓矢を放つ要領でビンっと離します。4回に1回ぐらいはこれで救出できます。テンションが緩むときに、ちょっとした引っかかりなら取れてしまうからです。取れたらすかさず巻き取ります(ですが、その後すぐに別の場所で引っかかる、ってこともあります)

根がかりが酷くてどうしようもない時は、通常の「ひっぱって救出」を試みます。竿とメインラインを同じ線上に置いて(決して竿を立てない。折れます)、ドラグを強めて引っ張ります。運が良ければジグと仕掛けを回収出来ます。

それでも取れない場合は「切る方向」に行きます。やることは同じですが、加える力をどんどん上げていきます。ここで、リーダーを細めにしておくと難なく切ることが出来ます。

注意:根がかりして、仕掛けを切ったあと「ドラグを元の強さに緩めること」を忘れずに!これを忘れてシャッドが掛かると、ドラグがガチガチだと切られることになります。実際何度か忘れて、慌ててドラグを緩めることにもなりました。ドラグの強さは感覚の問題ですが、手で少し強く引っ張るでラインが出て行く、ぐらいです。

すぐに出動できるジグをたくさん持っていく

根がかり対策として、もう一つやっておくべきことは事前に「すぐに付けれるジグ」を用意していくことです。何しろ遠出してやる釣りなので、時短は大切です。

これは釣りから帰って来た状態ですが、ほとんどありません・・・ 10個近く失くしました。ただ、この状態で行けば、ロストしてもすぐに釣りに戻れます。シャッドは群れで来るような気がするので、釣れている時はすぐに復帰出来る方が良いと思います。

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シャッドの楽しみ方

こんな楽しいシャッドというお魚ですが、ひとつ難点がありまして「骨が多い、とにかく多い!」です。経験者も口を揃えていいます。ただ、それを克服する調理法もみなさん心得ていて、定番は「つみれ」や「さつま揚げ」にして骨は無かったことにするようです。他に電気圧力鍋で骨ごと加熱してしまう方法や、燻製にして骨を取りやすくする、などがあるそうです。自分もいろいろ試して、美味しい食べ方を探そうと思います。

お楽しみの卵

シャッドのもう一つの嬉しいこと、それは卵です。といってもこれはすでに食べたことがある人たちの受け売りで、私も今回の卵は現在「めんたいこ」になるべく浸かっております。 どういう味になるか楽しみです。

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おまけ ~ 錘の作り方

スティック状の錘は、鉛を巻いてある状態で売っているので、それを専用のペンチで加工します。とっても簡単です。

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スリンキー錘も自分で作れます。このタイプの錘はドリフティング釣りでとても便利です。柔軟なので岩などの障害物をスルリと抜けて行く感じで、ほとんど根がかりの原因にはなりません。シャッド釣りでも使っている人がいました。ただ、シャッドでは自分は試したことは無いです。

このような材料と道具を使います。

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作り方は3年以上前にYouTubeにアップしていました・・・

www.youtube.com